心『もしもし緑屋君!?俺俺、金田心太です!』
六「・・・金田か。どうかした、のか?」
心『ああ、うん!ポケモン送ろうと思って!』
六「・・・?何のポケモンだ」
心『えへへへ、それはなんとねぇ・・・フシギダネ!』
六「・・・フシギダネ、だと・・・?」
心『あ、あれ?好きじゃなかったっけ?フシギダネ』
六「・・・・・・」
心『え、え、好きだったよねフシギダネ!』
六「・・・あまり好きではない。・・・・・・!(はっ」
心『え?どうしたの』
六「・・・六界違いだ、金田・・・」
心『え?ええぇどうしよう俺もう緑屋君向けに名前付けちゃったよ!』
六「・・・俺向けとはどういう意味だ」
心『音が三文字で漢字で書けたら緑屋君かなって思って!』
六「・・・・・・」
心『あの・・・あやは、っていうんだ。女の子なんだけど』
六「雌、か」
心『うん。可愛いよ!ちょっと人見知りだけど』
六「・・・とりあえず、引き取ろう」
心『え?いいの?』
六「同グループの雄も多いことだし、な。そういう関係にならなきゃならないでも別に良いが・・・」
心『なんか俺結婚仲介所の人みたいな気持ちだなぁ~。あやはのこと、よろしくね!それじゃ、近くなったらまた連絡するから!』
六「ああ」
ピッ
「・・・・・・」
ピッピッピッ
六「もしもし・・・雅、か?」
雅『あれ六界さん?どうしたんですか、急に』
六「いや・・・俺の名付け方はそんなにわかりやすい、か?」
雅『・・・表示された時に字幅が揃ってないと嫌ですよね?』
六「・・・・・・」
図星。
(・・・フシギダネ、か)
正直あまり良い思い出がない。
ちょっと前の話。
フシギダネ♀の名前を考えます。
心「え~と、三文字の名前三文字の名前・・・」
フ「?」
心「で、和名だよね」
フ「・・・」
心「・・・う~ん・・・・・・・・・・・・・・はなこ?」
心「いやいやいや、はなこはないよ!・・・いや、でも和名・・・」
心「はなこ・・・」
心「はなよ・・・?」
心「はなみ・・・?」
メダ「ね~てんたぁ、素直辞書引いたらぁ?フシギダネちゃん困ってるよ~?」
心「はなえ・・・!!」
試行錯誤の結果、彩芭(あやは)になりました。
叶「それでそれで、今日その子のこと引き取りにいくの?」
六「・・・まあな」
叶「どんな子だろうねぇー」
六「・・・さあな」
やこちゃんに「六界さん前よりもちょっとだけ上達した・・・?」と言われながらポケシフターをした。
叶「女の子ーっ!女の子ーっ!」
六「・・・黙れ叶」
叶「えへへへへへ」
六「お前が彩芭、か・・・」
すっ
ぴしゃっ
六「!?」
ぷいっ
彩「レディにいきなり触れようとするなんて、失礼じゃなくって?」
つーん
叶「早くもフラレちゃったね、ロッカイ」
六「・・・・・・(かぱっ」
出会い頭のデジャヴに、思わずジムバッジを確認した。
意思疎通が図れません。
六「・・・叶、少し様子を見てこい」
叶「えぇーボクがー?えへへ、いーよー。ボクフェミニストだからね!!」
六「・・・・・・」
間。
六「・・・どうだった」
叶「うーんとね、ロッカイがダメだって!」
六「・・・それで、どう駄目なんだ」
叶「えーとね、そこまではよくわかんない!」
六「・・・・・・」
正直はじめからあまり期待してなかった。
天「あの、ロッカイ。俺の母さんと会わせてみたらどうかな?」
六「・・・天河」
天「同じトレーナーの人の所からきたんだったら、少しは安心するかもしれないし。どうかな」
六「・・・そうだな」
叶「頭いーね天河。さっすがボクの弟!」
天「いや、それは・・・」
六「・・・とにかくレダに会わせてみるか」
その頃の当事者A
彩(やってしまったわ、わたし・・・)
ずーん
彩(第一印象が大事って、メダちゃんにあんなに言われたのに・・・)
ずうううううぅん
自らドツボにはまるタイプのようです。
「あなたが彩芭ちゃんね?」
彩「・・・あなたは?」
レ「私はレダ。あなたと一緒で、元々てんたの所にいたの。よろしくね」
人妻登場。
レ「そのリボン、てんたが?」
彩「・・・てんたが綺麗に花が咲きますようにって、結んでくれたの」
レ「(見事な縦結びだわ・・・)てんたが恋しい?」
彩「んーん。てんたからは、彩芭は貰われていくんだよって言われてたから、わかってたの」
レ「・・・じゃあ、どうして?」
彩「だって・・・だってあの人、怖いもの」
レ「怖い?」
彩「だって・・・!あの人てんたみたいにおしゃべりじゃないし、笑ったりしないし、奇声あげながらリアクションとったりしないし、てんたみたいに足短くてちんくしゃじゃないし、それから・・・!!」
レ(おかしいわね・・・六界のことの筈なのに、てんたの方がボロクソだわ)
彩「・・・何を考えてるかわからない人は、怖いもの・・・」
レ「そう・・・。でも、六界は愛想はないけど、悪い人ではないのよ?」
彩「でも・・・」
レ「何せ・・・」
彩「何せ・・・?」
レ「私とダーリンを引き会わせてくれた人だもの・・・!」
彩「え・・・?」
レ「それは、よく晴れた夏の出来事だったわ」
彩「え?え?」
―三時間後―
天「・・・要するに、ロッカイが何を考えているかわからないから、怖いらしいんだ」
六「・・・今まで掛かったのか」
天「いや・・・八割は母さんの惚気話だったんだ」
六「・・・・・・」
叶「い~い?彩芭ちゃん。この札が青の時は普通でぇ、黄色は機嫌が良くないときでぇ、怒ってる時が赤だからね!」
六「・・・なんのつもりだ、叶」
叶「だってこうしたらわかりやすいじゃん~。ね、彩芭ちゃん」
六「・・・・・・」
天「ロッカイ、それつけたままなんだね」
六「・・・流石に、二度目まで失敗したくはないからな」
天「え・・・?」
その頃。
「へっくし!」
て「どうしたのハル君、風邪?」
春「いや・・・」
ほ「温かくしておいたほうがいいヨ~。この時期の風邪って質悪いからネ」
春「ああ・・・」
彩(こうしてみてみると・・・結構青札・・・多い・・・?)
六「・・・・・・(青札)」
彩「・・・・・・(そろそろ」
六「・・・・・・(青札)」
彩「・・・・・・(すすすすす)」
六「・・・彩芭」
彩「・・・やこちゃんが、りぼん結び直してくれたの」
六「・・・そうか」
彩「・・・・・・」
六「・・・よく似合っている」
彩「Σ!?」
ばしっ(あやは の つるのむち!▽)
六「!?」
彩「べ、別に誉められたって嬉しくなんかないんだから・・・!!///(照れ隠し)」
だっ
六「・・・・・・やはり、よくわからん(ひりひり)」
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彩芭(あやは)
生意気な性格で力が自慢。
心太に送り込まれたフシギダネ♀。多分この後フシギソウ。
強がりを言ったりすましたりしているけど、結構傷つきやすいツンデレ。
人には「嫌い」と言う癖に自分で言われるとべっこりへこむタイプ。扱いにくい。
絵に描いたようなツンデレ。ツン→デレ移行型ツンデレの春佳とは違い多分死ぬまでツンデレ。
首に巻いたリボンは、綺麗に花が咲きますようにと花と同じピンク色。
心太は縦結びしかできないのでやこちゃんが巻きなおしてくれた。
おしゃれ好きのおしゃまさん。割りと女の子らしい性格。
中の人がフシギソウのケツを愛でたいという理由だけで送り込んだのはヒミツ。
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